やまびこブログ~風の谷の徒然なる日々~

 法人の活動報告やイベント告知を中心に、スタッフが日々感じたことや自閉症の方の魅力、福祉の仕事の楽しさについて発信しています。

 ナウシカ先日の夕食🍴
 きんぴらごぼうでした。スタッフ同士であっコレベーコンが入ってる!と刻まれたベーコンを箸で皿の縁に出して確認しているとスッと箸が伸びて中に混ぜられました。
 一緒になっているものを単体のものに1つだけ目立つ形で仲間はずれにすることはきっと私たちが想像する以上に違和感のある、許せない状態なのでしょうね。
 そういう皆さんお一人ごとの感覚を想像しながら支援に役立てたいと思いました。

 そして今朝も『これ』と言われ、分からないでいると大豆の皮の欠片が😅

 ロシア、ウクライナ情勢。毎日の報道に胸をいためている方も多いかと思います。
 そういった中で個に注目することの重要性が論じられることが増えてきました。国家や地域、またはグループ、会社組織等、これまでの社会は一人では相手にされない、発言力を持つためには数の力を持たなければならない、との考え方があり、それは個人の無気力や無関心、近いところでは投票率の低さにも現れていると言われています。
 更に記録を更新した出生率の低さもあって増々"個"の存在感は高まっていくのではないかと思います。

 福祉サービスでは個別ということが基本にあります。お一人ずつ必要とされる支援の内容は異なりますし、何より個々に好みの行動様式ややりたいことが異なるのはごく自然なことです。
 当たり前の暮らしを実現するために必要なサービスを活用するのは私たちがインターネットや通販などの便利なサービスを活用して自分の望む暮らしのスタイルをつくるのと同じ目的です。

 特に(と個人的に感じています)自閉症の方は個々のスタイルがこだわりのレベルにある方が多く、同様に個の力、特性や得意なことが際立っているように思われます。
 そんな個々に強く光る皆さんと接する毎日は改めて一人の人の存在感や力を実感させていただけます。

 個人が埋もれることなく、尊重し合い、称賛し合う社会への転換期に来ているのではないかと思います。その世界で自閉症の方の頑なな自分ルールの生き方はとても魅力が増していくのだと思います。

 自閉症の方に何らかの活動を提供する場合、いちいち間に声をかけたり見本を見せたりして流れを途切れさせる方法は取りません。
 複数の情報ー場面の状況、課題そのもの、スタッフの動きや説明等々ーを処理するのが不得意なためです。

 基本的には動きの流れに沿ってその合図となるものをセットしておきスムーズに活動が行えるよう準備をします。

 でもその準備に注目してくれるとは限りません。

 今、プランターの花が綺麗に咲いており、水やりをお願いしていますが、予めその準備をして玄関にジョウロを置いておき、散歩から戻ったら水やりに移行できるようなセットをしていました。

 しかし、ジョウロは素通りされ、さっさと手を洗って食卓へ『あれ、○○さん、水やりは?』と思わず言うと、食卓から玄関の方を見て『あれっ』と言う顔をされることがありました。

 少し考えてから『やらない』と。

 普段から行っている活動でもちょっとした角度や位置によって気づかれないこともある、と再確認をした朝でした。

 水やりは私がちゃんと行っています🌺
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