やまびこブログ~風の谷の徒然なる日々~

 法人の活動報告やイベント告知を中心に、スタッフが日々感じたことや自閉症の方の魅力、福祉の仕事の楽しさについて発信しています。

2018年02月

 毎日接してるとかえって気づけない、
接する機会がなかったら何も分からない、
適当な距離感、タイミングが必要。

 先日、ある利用者さんの支援について非常勤スタッフから出た話です。
 やまびこ工房では非常勤スタッフがヘルパーとして付きそう場面が多く、様々な情報を得られる機会を持ちます。
 その報告を元に次の計画や対応の改善に役立てられています。
 
 そのスタッフとの話で情報を取るためにも気付けることが重要と。でもそれは毎日付き添っていると変化を変化として見られなくなる、とのことでした。

 そこで思ったのは、最近、スタッフの研修の仕方について話すことがあるのですが、自閉症理解に偏重してはいけないということです。
 自閉症の方の特性をしっかり理解した上で支援を組み立てることはもちろん重要ですし、それがなければ自閉症支援の専門施設は名乗れません。
 その理解は当然のこととして、更に幅広い知識、技術が利用者さんの支援の方法だけでなく、それを組み立てるための気付きに繋がるのだろうと思います。
 その意味では昨年から様々なジャンルの本を乱読していることも役立つのではないかと思いました。N

 国際人とは相手の立場に立てる人のこと、最近読んだものにありました。
 確かに習慣や環境、文化の違った人と良好な関係を築くには相手の立場や考え方を尊重し、敬意を払いながら接することが必要です。
 そこで思いました。国際人とは海外留学や出張など特別な環境でなるものではないということです。
 私たちも日々の支援の中で自閉症の方の立場に立って考えることで、どこに困難さがあるのかを想像しようとします。そう簡単に分かるものではありませんが何ヶ月、何年かかけて、少しだけ利用者さんの物事の捉え方が想像できる部分が出てきます。
 その点では福祉の現場は国際人育成に最適な環境と言えるかもしれません。
 だから政府、外務省、商社等、世界を舞台にする方が研修場所にしても良いのかもなどと思いました。
 私たちは今後も相手の立場に立てる、想像力を鍛えられるように様々な研鑽を積んでいきたいと思います。N

 問題行動、○○の改善、等々、現状に問題(良くない)ことがあり、それを正しい形に変更する、という支援目標の設定を以前の私は行っていました。

 やまびこ工房は今年7月にオープン20周年を迎えます。その振り返りの作業の中で自分の作成した書類を目にするにつけ、反省し通しとなっています。ただ、その時は見識、技術共にそういう状態だったということで、更に研鑽、精進の意気を強くしているところです。

 話は変わって、今日2月4日はワールドキャンサーデー(世界対がんデー)です。国際対がん連合が設定した日で、がんの予防、治療、共に生きることも含めて世界中の人が考え、行動を起こそう、という日です。
医療の進歩で治療法は増えていますが、がん連合で提唱されている19項目には治療や検診の促進だけでなく、がんと闘う人と周りで支える人の存在に光を当て、応援しよう、という内容があります。

 そこで、思ったことは何らかの病を抱えること自体がアンラッキー、不幸ではないということ。それは自閉症等の障がいにも言えることではないかということです。
 先日書かせていただいた法人立ち上げに尽力された方々も揃って仰っていたことは自閉症のお子さんをもてて良かった、ということでした。

 私は闘病も障がいのある暮らしも経験しておりません。ですから当事者の方には失礼になったり、笑われてしまう考えかもしれませんが、病や障がいと共に生きる方の存在が周りの人の勇気や癒やしになり、家族や社会を支えているのだと思います。
 それは克服の体験を語ったり、何かすごい作品を生み出すことではなく、そこに存在していること、いること自体が大きな役割だと思いました。

 今後の支援についても今ある当事者の方の姿を偏見なく捉えながら、その方の望む暮らしの実現をお手伝いできるよう精進したいと思います。N

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 昨年同様の形でお面に豆を投げていただきました。
 来年は恵方巻にしたいと思います。

 皆様にとって、ますます健康で充実した春の始まりとなるよう願いをこめて。

 
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 雪降ってます。今日は朝から雪かきでスタートしました。
 前回ほどは降らないのでしょうけど、そうならないように、送迎ワゴンの乗降ができる道をつくって早番スタッフの到着に備えました。
 
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 と書いている間に降り方が激しくなってきました。皆さん、今日も無事故で!

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 誠にありがとうございますm(_ _)m
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

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