やまびこブログ~風の谷の徒然なる日々~

 法人の活動報告やイベント告知を中心に、スタッフが日々感じたことや自閉症の方の魅力、福祉の仕事の楽しさについて発信しています。

2018年05月

「売れるロックバンドはある段階でお客さん側に立ち、誰もが聴きたくなる曲をつくります。売れないロックバンドは『なぜ俺たちの音楽がわからないんだ』と言います。

 雑誌記事の抜粋です。
 風の谷は本年20周年となりました。設立当初は自閉症、発達障害に関する理解も今ほど広がっておらず、自閉症支援の専門施設として自分たちのやり方を知ってもらおう、という方向で広報誌や地域活動を行っていたと思います。

 10年、20年を経て今はどんなサービスが社会の役に立つのか、どんな活動が自閉症の方が暮らしやすい地域を創ることに繋がっていくのか、当事者、地域社会のニーズを考え、それに合った事業展開が必要なのだと思います。

 こういった節目に今後も伝えていくべき変えてはならないものと今という時にマッチしたやり方というものを考えながら支援の方向性や組み立てを行なっていきたいと思います。N

 驚きのデータ(厚労省発表)を目にしました。
 現代の社員50人以下の規模の会社における新入社員の離職率に関するもの。なんと50%を超えているそうです。3年以内ということは、もちろん1年未満の場合もあるということです。

 福祉の現場では人材の確保の難しさが言われて久しいですが、その中でも風の谷では、長く務めるスタッフが多いことも事実です。先のデータに漏れず早期退職になるケースもありますが、仕事内容が専門的な面があるため、ある程度の期間、基本的な知識、技術を獲得するのに時間を要するのかもしれません。

 法人内で事業所が増えてきたことで、なかなかスタッフが揃って顔を合わせる機会が少なくなっていますが、そうした中だからこそ人材確保と共にその育成の方法が大切になるのだと思います。
 そういった考えから勤務年数に応じた研修内容の検討や伝達の仕方を検討中です。

 ネットを中心にパワハラという言葉が独り歩きしている感もあり、会社で新人教育に当たる方はずいぶん気を遣わなければならない、などという記事も目にしますが、はっきりした方針、平たく言えば、良いのか悪いのか、合ってるのか間違ってるのか、考えを示すことが大切なのだと思います。
 私たちは利用者さん中心主義で支援方法も何が良いのか、悪いのか明確に伝え合い、確認し合いながら取り組んでいきたいと思います。N
 

 "7の法則"というのがネット上で話題になっていた、北からの核攻撃を受けた場合の放射線量が減衰するのが7の倍数の時間、との話ではなく、会議の持ち方に関する7の法則の記事がありましたのでご紹介します。

 参加人数が多い会議が形式的なものになりがちだというのは、誰でも想像がつくことかと思います。ですが、参加者が7人を超えると、1人増えるたびに優れた判断を下す可能性が10%下がるという「7の法則」というものがあるそうです。つまり、17人を超えると意思決定の効果がゼロになるということになります。
 総会等、本当に多くの参加者が必要な場合を除き、なるべく参加者を6人以下にするのが良いということになります。

 意思決定の効果とは、話し合いの結果、結論に至ることやその結論を参加者全員が理解をして具体的な行動に移すこと、何より参加者に一定の意思統一ができることです。
 会議を意味のあるものにすることと言えるでしょう。

 会議の持ち方に関しては、以前ここで書かせていただきましたが、参加人数を出来るだけ抑えた形で準備会議を行い、その上で全体会議にかけるという方式が価値的なのでしょう。
 
 様々な組織が新しい陣容でスタートすることが多い5月、より効果的な会議運営を図ってみてはいかがでしょうか。N

 『自閉症者の世界を体験』との新聞の見出しに思わず、ガバッと顔を近づけてしまいました。
 東大、阪大の研究チームが当事者の協力のもと、それぞれの方の体験している感覚に近いものを聞き取りとご本人に体験してもらい、検証することで視覚や聴覚の典型例が体験できるものを製作したとの記事でした。
 当事者の方から話を伺い、作成した映像を見てもらいながら、少しずつ実際のものへ近づける作業を粘り強く行なったとのこと。
 東大で行われた体験会には、自閉症のお子さんをもつご家族も参加されたとのことで、"少し体験しただけでも疲れた" "こんなに大変な思いをしているとは思わなかった" "怒るのはやめようと思った" 等の感想が寄せられたそうです。
 今後、学校でも体験してもらう機会を作っていくとの事でした。
 まだ典型的な一例を体験できるというものですが、この技術の応用そのものよりも当事者の方からより正確な感覚を聞き取る方法が発達していけば、私たちがこれまで色々と想像しながら行ってきた支援がその方に合った本当に必要なものにできる日が来るかもしれません。N

 連休明け、とても寒く、雨続きとなっております。皆様、風邪などひかれていませんか?また胃腸炎や麻疹なども流行しているとのこと。無理はなさらず、おかしいな、と思われたら早めの通院を心がけたいと思います。

 さて、休み明けのナウシカは皆さん通常ペースに戻りホッとされているようです。
 かくいう私も思わず"帰って来た"!?ような気分になってしまいました😅

 そして、更に"帰って来た"と実感したのが下の写真です。

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 テーブルの左端に重ねて順に書いていたご家族とのやり取りのための連絡帳です。
 お湯が沸いて、ヤカンがピーっ鳴ったので火を止めてすぐに戻って来ましたが、その数秒のうちに等間隔、角度もピッタリの状態になっていました。

 自閉症の方の空間や位置の把握能力は超能力じゃないかと思うことがあります😄

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