やまびこブログ~風の谷の徒然なる日々~

 法人の活動報告やイベント告知を中心に、スタッフが日々感じたことや自閉症の方の魅力、福祉の仕事の楽しさについて発信しています。

2018年07月

 ナウシカの利用者さんは、40歳代の方が中心です。スタッフ同様、肩や腰が痛くなることが出てきました。ストレッチと体幹トレーニングを実施していますが、意外と効果があるようで昨年の寒い時期には調子を崩すことなく、過ごしていただくことができています。
 素人が本で調べて行っていることなので、無理のないよう注意してレベルの一番低い回数で、更にまずスタッフがしばらく試してから実施しています。
 やはり継続は力なり。トレーニングもスムーズで安定して行われ、少しずつ前屈も深くなっています。N
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 ある企業の経営者が自閉症の人を積極的に採用し、力を発揮する環境をづくりを行われているとの記事を読みました。
 自閉症の人に限らず、精神疾患を抱えた人やその病歴のある人など、他の企業で活躍しながら、やむを得ず退職、転職となる人は多いそうです。
 その社長の話によると社内の環境を整えることで、例えば自閉症の方の白黒ハッキリつけないと気が済まない傾向や作業に対する集中力を十分に活かすことができるとのこと。
 その人のに対する周りの理解はもちろんですが、会社として、どんな人材が必要なのか、その人のどういった能力が評価されているのかを明確にすることが必要とのことでした。
 その点では他社で華々しい経歴を重ねた人でも我が社が必要としている人材ではない、と判断することも多々あるということです。

 様々な特性をもつ人が集まる会社組織でその個性を活かすためには、その組織の目的や方向性がはっきりしており、それを社員一人ひとりが理解していることが重要なのだと思いました。

 そのためには会社の目的か明文化されていること、更にそれが社会的にも価値を産むものであることの理解の浸透に力を注ぐことが重要との話でした。

 風の谷も新しいグループホームの準備を進めています。事業が拡大すればするほど原点が重要になるのだと思います。N

 自閉症スペクトラム障害のお医者さんが主人公のドラマが先週から始まりました。
 福祉ものと言えば、以前は、"かわいそうな人たち"を描く内容が多く、個人的には好きではありませんでした。
 しかし今回のものは、障害者=健常者-αではなく、障害者=健常者+αの考え方で作られているように思われます。
 健常者に比べ、何らかの能力が不足しているのではなく、強烈な個性、特別な能力を持った人、との捉え方に共感を覚えました。
 実際に主人公はサヴァン症候群とされ、極めて高い記憶力を発揮しています。
 興味を持たれた方はご覧になってください。N

 あるジャズミュージシャンのイイ言葉に会いました。
『桜は動かん、けど自分が輝いてるから人が集まるんや』
 師匠に当たる人に言われた言葉だそうです。
 そのミュージシャンは高校卒業後、サックス奏者としてレコードデビューを果たしましたが、その後は振るわず、どうしたらお客さんを呼べるかということに悩み続けていたそうです。
 そんな時に前述の言葉をかけられハッと気付かされたとのこと。客を集めることばかり考えるのではなく、客に喜んでもらえる自分になることが大事なのだと気付かされたと書かれていました。

 私たちは人の反応を気にするものです。それに合わせて付き合う人を選んだり、取るべき態度を決めたりするものですが、自閉症の方はその傾向が薄く、ご自身に課したルールに従って行動されることが多いです。そのブレない生き方も魅力の一つではないかと思いました。
 風の谷には、その輝く姿に惹かれて集まってきたスタッフが運営しています。N

 "お客様は神様"
 日本人はこの考え方から世界トップクラスのキメ細かなサービスを実現してきました。
 ただし、人は良いサービスを受け続けるとそれに慣れてしまうものです。その結果として企業は次々に目新しい、魅力的な商品を生み出さなければなりませんでした。
 しかし、日本が目覚ましい成長を遂げた時代は終わり、現在は新たな価値観を模索する時代になっていると考えられると思います。
 特に少子高齢化が世界一のスピードで拡大している社会では"今"よりも今後の未来に注目した商品選びが主流になるのだと思います。
 それはお客さんの考え方だけでなく、企業も私たちのような事業者も。
 私は、そういった環境の中では仕事内容のコーディネートが大事になるのではないかと考えています。これまでやっていた形を盲目的に継続することに力を注ぐのではなく、利用者さんの今後につながる内容、そして今いるスタッフの戦力の範囲内で最大、最適な力を発揮できる形を考えなければなりません。
 高齢化は利用者さんだけでなく、風の谷のスタッフにも当てはまります。20年前の体力と気力を前提につくられた形は変わっていくべきだと考えています。そのために様々な力を"良いとこ取り"できる知恵が必要なのでしょう。
 その力をつけるためにも広く情報を得て、これまでの方法、考え方に囚われず、解釈を深める作業が欠かせないと思っています。N

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