ある新聞記事より。
「大崎耕土」
 世界農業遺産に認定された宮城県の水田地帯です。伊達政宗の時代から治水と共に自然と共存しながら、豊作を得るために試行錯誤が繰り返されてきました。この地域の特色は農閑期の冬場、通常、乾燥させて田を休ませますが、ここでは敢えて水を注ぎ、ミミズや菌類の繁殖を促し、土を超えさせるという方法を取っているそうです。
 微生物の繁殖は適度に直射日光を遮り、雑草の繁殖を抑え、田植えの時期には肥えた土になっているとのことです。
 日本人は古来、動物や植物、大地の働きを調和させることで豊かな暮らしを得てきました。
 微生物の動き、動植物の息遣い、大地の変化に目を凝らし、耳を澄ませながら、その全ての働きを有効に活用し、調和させる自然界の動きを大切にしてきた先人の知恵は私たちの根っこの部分にある思想なのではないかと思いました。
 自然と戦い、征服することで生き延びてきた西洋文明を美化する余り、私たちは本来持っている考え方を忘れてしまっているのではないでしょうか。
 共生社会というキーワードが福祉の現場でも言われていますが日本人が実践してきた生き物全てを尊び、それぞれが役割をもち、その調和によって豊かな暮らしが実現するという根本の思想が現代には必要なのではないかと思いました。N