ある雑誌に脳科学者の茂木健一郎氏の投稿をご紹介します。
 氏は毎日5km走ることを続けているとのこと。まず、そしてそれを今年から倍に増やそうと考えていると。
 体力的なことだけでなく、その時間の確保が課題になる中で、その労力を敢えてするメリットが十分にあるそうです。
 それが以下の通りです。

 "走ることには、身体のコンディションが整ったり、より健康になったりといったメリットがある。さらに、走っている間に、脳がアイドリングして、特別な回路が活性化し、さまざまな記憶が整理されたり、ストレスが解消されたりといった効果もある。このような「ご利益」は、短い距離でも、あるいは歩いても得ることができるから、ぜひ試してほしい。例えば、仕事に行くときにひと駅前で降りて歩くというのでもいいのである。"

 脳科学の見地からも走ることは効果的なようですが、それだけでなく身体を動かすということが様々な能率を上げるようです。
 更に氏は、

"ところで、走る距離を10キロに伸ばすことは、それなりに勇気のいる「決断」であった。何しろ、毎日それだけの時間をとられるのである。走らなければできたかもしれないことができないという「機会費用」も生じる。一番の気づきは、1時間という「予算」の効用に関することだった。"

 時間を確保したことで様々な出会い、発見、思索からたどり着く新しいアイディア等、たくさんの感動が味わえる、とのこと。

そして、

"細切れの時間は、しょせん細切れの結果しかもたらさない。時には思い切って活動時間という「予算」を確保することが、学びの深掘り、出合いの充実につながる。
 私は、これからも、10キロのランニングという「予算」を確保し続けようと思う。その中でどんなセレンディピティ(偶然出会う幸福)があるか、今から楽しみである"

とありました。

 運動の効能もありますが、それが読書であったり、資格の勉強であったり、または友人への手紙やメールを書くことでも良いのだと思います。
 スマホが普及し、情報収集や伝達が猛スピードで行われる中、私たちの行動も短時間で忙しなく行われるのが普通になっていないでしょうか?
 
 そこで敢えて一定時間の予算を組んで何か始めることは脳の働きを高めるだけでなく、新たなアイディアや仕事を産み出す源泉にもなるのではなるのでしょう。
 私にとっては、本だけでなく、ネットや雑誌等、様々なものを読み漁り、ここに書くことがその役割を果たしています。N