ある雑誌記事を読んで、自分の姿勢を反省することがありました。
 幸福度世界一と紹介され、話題になったブータンのレポートです。障がい者にとってはどうなのだろう?という取材記事でした。
 そこで語られていたことは幸福度1位のイメージとはかけ離れたものでした。ブータンには障がいをもって生まれた時点で出家以外の選択肢はなく、更に自力で座ることができない等の理由で寺院からも断られてしまい、一切の選択肢を失う人もいるということでした。
 
 この記事で感じたことは、物事を一面で捉えてはいけないということと、大雑把な枠ではリアルな情報は得られないということです。
 世界一幸せな国と言われる理由はいくつもあって、実際にそう感じさせる状況も紹介されていましたが、その陰に様々な状況の人がいるということは忘れてはいけないし、特に私のような立場の者はすぐに想像力を働かせるセンスを持っておきたいということ。
 そして、国とか地域とか部族とか集合名詞で物事を考えるとリアルは見えないということです。そこには個々に違った状況の人間がいて、それぞれの日々の暮らしがあるということを意識していないと、その瞬間にイメージ先行の判断が生まれ、事実と乖離した評価が生じることになるということです。

 常に一人の人にスポットを当てながら、その人にしかない暮らしや状況、可能性や希望があることを確認していきたいと思いました。N