自閉症の方にとって、ひょっとしたら私たちも同じかもしれませんが、慣れたお店というのは非常に貴重な社会資源となります。

 "慣れた"と一口に言っても様々な要素が組み合わさっていて、そのポイントは人によって変わるものだと思いますが、一つには場所や店舗の外観、内装などの見た目が挙げられるでしょう。

 でも一番重要なのは、やはり"人"でテクノロジーの発達に伴い無人化が進んでいるとは言え、まだまだ人を介してのサービスのやり取りが主の社会です。その中で関係性ができて利用者さんの気にされるポイントを抑えた接客をしてくださる方が多くなっており、とても嬉しく思っています。

 しかし、社会は絶え間なく動いており、そこに変化は必ず訪れます。人もそうで、これまで法人内でも様々な人の動きが起きていますがナウシカの地域でも変化は起きます。

 その中で大きなものは閉店と人が替わることです。どちらも致し方ないのですが顔を合わせることを何年も重ねる中で得られる理解や関係性はあるので、どうしても残念に思われてしまいます。
 私たちはそういったことも日々想定しながら準備をするべきなのだと改めて思いました。

 数年前に"ブレない"という言葉がピックアップされましたが、状況の変化にブレる事なく、障害当事者と社会の通訳として、よりその変化を活かす知恵を出すのが私たちの役割なのだと思います。