以前、知り合いから言われた言葉です。
『お互いさまで、お陰さま』人は様々な形で人に迷惑や面倒をかけるもの、というのは子どもの頃から割と繰り返し教わります。
 ただ、そこにお互いさまが入ることで、変に自己否定せずに済む考え方になるのではないかと思います。

 心の病に悩む方が急激に増えています。背景には災害や感染症、不況などの社会状況の変化があると言われますが、個人的には根っこにあるのが情報の過多から来る不自由さだと捉えています。

 子どもからお年寄りまで手軽に専門知識が得られるようになり、便利な反面、知識に捕らわれる傾向も強まっているのではないかと思います。

 調べた情報から、これが正しい、これは間違いと二極化して整理されることが多くなり、そういった表もネットではよく見かけるのではないかと思います。分かりやすい反面、違う意見は受け付けない傾向も強まります。

 褒めることが上手くないと言われる日本人。謙遜する余り、自己を卑下してしまうきらいもあります。その分、礼儀正しさや誠実さ、感謝の心など美しい面がたくさんありますが、それらを持った自分を否定してしまう方も多くなっています。

 お陰さま、と感謝の心をとち、それを人に向ければ。きっとそういった人の輪が広がっていくはずです。それは誰かに感謝されることにもなっているに違いありません。

 良いことも悪いことも全部あって美しいし、面白いことを時々確認できるといいのかな、と思いました。