やまびこブログ~風の谷の徒然なる日々~

 法人の活動報告やイベント告知を中心に、スタッフが日々感じたことや自閉症の方の魅力、福祉の仕事の楽しさについて発信しています。

2017年12月

 利用者さんの様々な反応を確認しながら私たちは接し方を工夫するのですが、それが一番報われるのは利用者さんが明らかな形で喜ばれる、または安心されることが見えた時です。
 特に試行錯誤を繰り返し、その方に合った方法を見出すのに苦慮してきた場合には涙が出るほど嬉しいです。

 そういった報告を非常勤のスタッフから聞きました。この一年余り、結果に繋がるかどうか分からない、でもこの方針でやってみよう、との話し合いのもとで3人のスタッフが中心になり、取り組んできましたが、今日、外で色々と嫌なことがあっても、やまびこ工房で話を聞いてもらうことで元気を取り戻すことができた、という趣旨の話がありました。

 こういったことが年に一回あることで、私たちも元気に支援に取り組むことができます。
 今年の締め括りに最高のご褒美をいただきました。N

 人は不運と考えるしかないような状況に翻弄される場合があります。
 そんな時に有効なのは目薬です。

 少し前の当法人の広報誌、風の谷viewでも記事にしていましたが精神科医の帚木蓬生(ははきぎほうせい)氏の著書『ネガティブ・ケイパビリティー答えの出ない事態に耐える力』(朝日新聞出版)の中で言われています。
 点眼薬ではなく「あなたが悩む姿を、私がこの目で、しっかり見ています」という存在です。
 人は誰かが自分の苦しみや奮闘を知ってくれていることで頑張れたり、安心できたりすることがあると思います。
 それが私たちの身近なところでは障がい当事者やご家族の同士のつながりだと思います。
 私たちスタッフもご本人とご家族の目薬の存在になれるように全力で関わっていきたいと思いました。N

 ある新聞記事より。
「大崎耕土」
 世界農業遺産に認定された宮城県の水田地帯です。伊達政宗の時代から治水と共に自然と共存しながら、豊作を得るために試行錯誤が繰り返されてきました。この地域の特色は農閑期の冬場、通常、乾燥させて田を休ませますが、ここでは敢えて水を注ぎ、ミミズや菌類の繁殖を促し、土を超えさせるという方法を取っているそうです。
 微生物の繁殖は適度に直射日光を遮り、雑草の繁殖を抑え、田植えの時期には肥えた土になっているとのことです。
 日本人は古来、動物や植物、大地の働きを調和させることで豊かな暮らしを得てきました。
 微生物の動き、動植物の息遣い、大地の変化に目を凝らし、耳を澄ませながら、その全ての働きを有効に活用し、調和させる自然界の動きを大切にしてきた先人の知恵は私たちの根っこの部分にある思想なのではないかと思いました。
 自然と戦い、征服することで生き延びてきた西洋文明を美化する余り、私たちは本来持っている考え方を忘れてしまっているのではないでしょうか。
 共生社会というキーワードが福祉の現場でも言われていますが日本人が実践してきた生き物全てを尊び、それぞれが役割をもち、その調和によって豊かな暮らしが実現するという根本の思想が現代には必要なのではないかと思いました。N

 先日、手作りの藁リース教室に参加してきましたので自作のものを飾ってみました。間に合って良かったです^^;
 なお、このリースは飾り付けを替えてお正月飾りにもなります(^^)
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 ますます寒さが厳しくなって参りました。
 こんな寒い夜は温泉に行って鍋を囲みたい!
ということで、夏の鉄板焼に続いて寄せ鍋をしてみました。
 皆さん、鉄板焼の時と同様、楽しんでいただけました。鉄板焼よりも野菜が食べやすくナウシカの皆さんには合っているようです。

 そして、スタッフの自宅で採れた物を使い。ゆず湯にしてみました。ある方はバスタブの縁に並べ、ある方は「邪魔なものがある」とばかりに脱衣室に出されていました。
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 また皆さん共通していたのは取りあえず実をつかんで揉んでみるというもの。最後にはすべての実がかなり柔らかくなっていました。
 香りがリビングまで流れて余計に鍋も楽しめたのではないかと思います。

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