やまびこブログ~風の谷の徒然なる日々~

 法人の活動報告やイベント告知を中心に、スタッフが日々感じたことや自閉症の方の魅力、福祉の仕事の楽しさについて発信しています。

2018年02月

 ようやく暖かくなってきました。☀
 でも同時に花粉症がひどくなっております😅
今日も起床時すでに目、鼻が痒くなっていました。それを差し引いても私にとっては身体がほぐれ、動きやすくなって気持ちも前向きになる気がします。
 ただ、暖かくなり始めが一番体調を崩しやすくもありますので、油断なく予防に努めたいと思います。

 先月から食事の選択をしていただくようにしたことは、報告させていただきましたが、想定外の影響があり、ご報告させていただきます。
 
 1点目は意外にも和食の方が定着しつつあるということです。昨年まで皆さんの召し上がり方から好みを把握して、なるべく楽しめてバランスが良く、かつ太らないもの、というメニューを心がけてきましたが、その中で割と鉄板メニューと考えていた、トーストとベーコンエッグ等のパン+玉子のメニューが完全に焼き魚+ごはんに負けています。
 もちろん、パンと玉子も出来たてをお出ししますが、炊きたてごはんには敵わないようです。
 この傾向は完全に私の予想と真逆でしたが、皆さんの食の幅も広がり、嬉しく思っています。

 2点目は他の場面でご希望を伝えていただく場面が増えてきているということです。特に先日、少しお疲れだったのか、風邪気味だったのか、頭痛と入浴の拒否を仰る方がいらっしやったので、それほど汗をかく時期でもないし、すぐに『分かりました』とお応えしたところ、そのままベッドへ行かれ、眠られていました。通常より2〜3時間早い就寝でしたが、幸い発熱等はなく、翌日にはとても元気に過ごされ食事、入浴も変わりなくされていました。
 
 自閉症の方の利用されるグループホームということで、変化を少なくし、それぞれの方の決まったパターンを出来るだけ崩さないように、と意識して運営してきました。状況判断をもとに自ら調整、変更される行動が見られたのは初めてでした。

 驚きましたし、これまで如何にご本人の意見を聴く場面が少なかったかを痛感しました。意思表示の機会があることで表明できたものは、これまでも多々あったのだと思います。

 支援の名のもとにこちらの"良かれ"を押し付ける行為は心して控えながら、一つ一つ丁寧に意思確認を行うことを徹底して参りたいと思います。

 先週、上溝、田名地区の福祉施設連絡会に出席させていただきました。
 いずれも積極的なサービスを展開されている他事業所のお話を伺ってとても良い刺激を受けました。
 合わせて自治会や地区社協、ボランティアセンターの皆様にもお話を伺い、事業所と地元地域との連携を密にしていくことを再確認させていただきました。
 事業所の立場からは地域で埋もれている支援を必要としている方の情報がほしい、との要望、自治会等の地域からは災害時の連携の仕方を予め検討しておく必要がある、とのご意見をいただきました。
 
 他にも様々なご意見、取り組みのお話をか伺いましたが、地域にこういった地元に尽くす方々がいらっしゃるということに感動を覚えました。
 個人主義が進み、人の自由が他者と関わりを持たない事であったり、無関心であることとの間違った認識が広がる現代にあって、とても大事な存在ではないかと思います。
 風の谷も各事業所の地域で密な連携を取りながら、よりキメ細かなサービスをつくるためにがんばって参ります。N

 ここ10年ほどで"ダイバーシティ"との言葉が使われる場所が増えました。
 日本では男女雇用に関する用語として紹介されることが多くありましたが、最近は個々にスマホという情報収集装置を手にすることで、そういったイメージもほぼ変わっているようです。
 男女の性差に限らず、様々な状況により社会的に弱い立場にある人たちを人材として活用できる企業がイイよね、という考え方のようですが、ということは、私たちがキーワードとしている"インクルージョン(共生社会)"に考え方は近いのではないかと思います。
 ただし、ダイバーシティはビジネスの立場で利益を出しつつ、社会貢献できるか、という観点に対して、インクルージョンは、もっと根本的な人は皆、生きてて良いじゃないか、という考え方だと思います。
 お金を稼ぐことが生きるための条件と考えられた時代を経て、人間は本来の地球にいる一生物という立場に戻って考え直そうよ、という運動であり、障がい者と呼ばれる人も、そうでないとされる人も互いにお世話になってることに気づける社会を目指すのが私たちの仕事なんだろうと思いました。N

 You Tubeでもの凄い数のgoodが付き、他多数のサイトでも紹介されているので、ご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思います。
 私も先日たまたま見る機会がありました。Appleのスティーブ・ジョブズ氏のスピーチです。そこで語られていたことが、ここ数年、私が特に実感していることだったので書かせていただきます。

 私たちは生きている限り、様々な経験をします。そしてそのほとんど、おそらく9割近くが不本意な経験となると思います。
 学業を終えて社会に出ると更にそれが増加するように思われるかもしれません。
 それら一つ一つの経験は点“dots”です。ジョブズ氏も不本意な経験を多くしています。自分が創業した会社をクビになる、癌になり死を宣告される、等です。それら一つ一つの点はとても不運で自分が不幸な人間に思われるかもしれませんが、その経験は全てそれを経験した人自身の中で繋がる“connect”ものである、という内容でした。

 これから、ますます思ったのと違う、という経験を重ねる皆さんが、それを自信満々にご自身の中に積み上げて、あの経験も、この経験も全部役立ってるじゃん!?と実感する日が必ず来ます。
 それを楽しみにしながら日々を前進してください。N

 ある雑誌に脳科学者の茂木健一郎氏の投稿をご紹介します。
 氏は毎日5km走ることを続けているとのこと。まず、そしてそれを今年から倍に増やそうと考えていると。
 体力的なことだけでなく、その時間の確保が課題になる中で、その労力を敢えてするメリットが十分にあるそうです。
 それが以下の通りです。

 "走ることには、身体のコンディションが整ったり、より健康になったりといったメリットがある。さらに、走っている間に、脳がアイドリングして、特別な回路が活性化し、さまざまな記憶が整理されたり、ストレスが解消されたりといった効果もある。このような「ご利益」は、短い距離でも、あるいは歩いても得ることができるから、ぜひ試してほしい。例えば、仕事に行くときにひと駅前で降りて歩くというのでもいいのである。"

 脳科学の見地からも走ることは効果的なようですが、それだけでなく身体を動かすということが様々な能率を上げるようです。
 更に氏は、

"ところで、走る距離を10キロに伸ばすことは、それなりに勇気のいる「決断」であった。何しろ、毎日それだけの時間をとられるのである。走らなければできたかもしれないことができないという「機会費用」も生じる。一番の気づきは、1時間という「予算」の効用に関することだった。"

 時間を確保したことで様々な出会い、発見、思索からたどり着く新しいアイディア等、たくさんの感動が味わえる、とのこと。

そして、

"細切れの時間は、しょせん細切れの結果しかもたらさない。時には思い切って活動時間という「予算」を確保することが、学びの深掘り、出合いの充実につながる。
 私は、これからも、10キロのランニングという「予算」を確保し続けようと思う。その中でどんなセレンディピティ(偶然出会う幸福)があるか、今から楽しみである"

とありました。

 運動の効能もありますが、それが読書であったり、資格の勉強であったり、または友人への手紙やメールを書くことでも良いのだと思います。
 スマホが普及し、情報収集や伝達が猛スピードで行われる中、私たちの行動も短時間で忙しなく行われるのが普通になっていないでしょうか?
 
 そこで敢えて一定時間の予算を組んで何か始めることは脳の働きを高めるだけでなく、新たなアイディアや仕事を産み出す源泉にもなるのではなるのでしょう。
 私にとっては、本だけでなく、ネットや雑誌等、様々なものを読み漁り、ここに書くことがその役割を果たしています。N

 
 

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